日本の出生数が年間70万人を大きく割り込み、地方だけでなく都市部でも保育園の淘汰が進む2026年。そんな逆風をどこ吹く風とばかりに、この園には過疎化が進む周辺地域からも家族が移住してくる。その秘密は、園が単なる「子どもを預かる場所」を超えて、地域全体のハブとして機能している点にある。
園庭の脇にある縁側には、近隣の高齢者がふらりと立ち寄り、子どもたちに昔ながらの知恵を教える姿が見られる。核家族化が進み、世代間交流が途絶えた現代において、この温かな目線の循環が親たちの孤立を防ぐセーフティネットとしても機能しているのだ。