江島大橋の実際の傾斜は、松江市(江島)側で6.1%、境港市側で5.1%だ。これは100メートル進んで6.1メートル登る計算になり、道路の勾配としては決して甘くはないものの、ジェットコースターのような垂直の壁では到底ない。日常の運転であれば、アクセルを少し強めに踏み込めばスムーズに登り切れる傾斜である。
あの一枚の写真が生まれる秘密は、カメラレンズの「圧縮効果」という物理現象にある。被写体から遠く離れた場所からフルサイズ換算で300mmから500mm超の超望遠レンズを使って撮影すると、手前にある道路と背後の橋、そして背景の距離感がぎゅっと収縮する。その結果、斜面の傾斜角度が強調され、視覚的なトリックとして「垂直に立ちふさがる壁」が完成するのだ。