スーパーや通信販売で手軽に手に入るようになったアカモクですが、「熱湯でグツグツ煮込む」「油分を一切摂らずに単品で食べる」といった食べ方をしている場合、貴重な機能性成分を無駄にしている可能性が高いといえます。アカモクの主成分である赤色色素フコキサンチンと水溶性食物繊維フコイダンには、それぞれ明確な物理的・化学的特性があるためです。
水産庁や食品研究機関の成分分析データによると、カロテノイドの一種であるフコキサンチンは脂溶性(油に溶けやすい性質)を持っています。ノンオイルのポン酢だけで食すよりも、少量のオリーブオイルや亜麻仁油、あるいは脂質を含む大豆製品と一緒に摂取することで、小腸からの吸収率が約2倍〜3倍に向上することが分かっています。
一方で、熱に対する耐性にも配慮が必要です。一般的な湯通し加工(下処理)であれば問題ありませんが、家庭で味噌汁やスープの具材として長時間強火で煮沸し続けると、繊細な抗酸化成分が熱分解を起こす恐れがあります。汁物に加える際は、火を止める直前や器に盛った後に入れるのが栄養を損なわないプロの調理技法です。