シンクに熱湯を流すのはNg?配管変形と異音の真相&緊急対処法

シンクに熱湯を流すのはNg?配管変形と異音の真相&緊急対処法

シンクに熱湯を流すのはNg?配管変形と異音の真相&緊急対処法に関する疑問を丁寧にまとめました。詳細な解説をご確認ください。

家庭内で無意識に行われている習慣の中で、水道修理事業者が「もっとも問い合わせが多い」と口を揃越すのが、パスタの茹で汁シンク流すオペレーションです。パスタや蕎麦を茹でた大鍋を抱え、ザルを受け皿にしてシンクの中央へ一気に茹で汁をぶちまける行為は、沸点近くに達した2~3リットル以上の高熱流体を最も集中的に配管へ叩き込む凶行に他なりません。

パスタの茹で汁には高い粘度を持つデンプン質が溶け込んでおり、これが熱湯とともに排水管側面へ付着すると、冷えた後に糊状に固まります。熱で内壁が変形して窪みができた配管内に、このデンプン糊が蓄積し、やがて油汚れを絡め取って強固な閉塞プラグ(詰まり)を作り上げてしまう悪循環が生まれます。

さらに危険極まりないのが、SNSや動画サイトで「エコ掃除術」として拡散されがちな排水管つまり熱湯重曹の危険性です。

「排水口に重曹(炭酸水素ナトリウム)を振りかけ、そこへ熱湯を注ぐと泡立って汚れが落ちる」というライフハックが散見されますが、専門家の間では極めてリスキーな俗説として警告されています。重曹は熱湯(約65度以上)にかけると熱分解を起こし、強いアルカリ性を示す炭酸ナトリウムへと変質します。その過程で高濃度の二酸化炭素ガスが急発泡し、排水管内部の圧搾空気を逃がす逃げ道を瞬時に塞いでしまいます。

軟化した塩ビ管に瞬間的な化学反応熱と高圧ガスが同時に加われば、老朽化した配管の継目を押し広げるには十分すぎる破壊力を持ちます。排水口を綺麗にするつもりが、床下の塩ビジョイントを破断させ、床下腐食という最悪の結果を招く引き金になっているのが現場の実情です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。