成人と異なり、乳幼児や小学校低学年の小児が魚の骨を喉に引っ掛けた場合は、より一層の迅速性と慎重さが要求されます。子供は自分の身体の痛みを正確に言語化できず、パニックに陥って大泣きするためです。
子供の魚の骨で救急外来を受診すべき判断基準は明確です。
以下の症状が見られる場合は、夜間や休日であっても躊躇せず小児救急外来や耳鼻科の当番医を受診してください。
- 大量のよだれ(唾液)を垂らし、飲み込むことを極端に嫌がる
- 水分や柔らかいゼリーすら一切口に受け付けない
- ゼーゼー、ヒューヒューとした喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難の兆候がある
- 吐瀉物や唾液に血が混じっている
- 声がかすれ、泣き声が普段と明らかに異なる
保護者がやりがちな最悪の対応は、泣き叫ぶ子供を押さえつけてスプーンの柄などで無理やり口を開け、大人用のピンセットを喉に突っ込む行為です。暴れた拍子に器具で扁桃を裂傷させたり、骨を喉頭蓋(気管のフタ)の近くへ弾き飛ばして気道狭窄を引き起こしたりする極めて危うい医療事故につながります。子供が激しく抵抗する場合は家庭で手出しをせず、総合病院の小児科や耳鼻科医師に委ねてください。