月日は流れ、二人はそれぞれ日本を代表するトップランナーへと成長を遂げた。その結実とも言えるのが、NHK大河ドラマ『どうする家康』での共演劇だ。本格的な時代劇の重厚な世界観のなか、徳川家康役を務めた松本と織田信長役を務めた小栗が見せた緊張感あふれる対峙は、お茶の間を大いに沸かせた。
現場での二人は、互いの芝居を鋭く観察し合いながらも、一歩カメラが離れれば長年の絆を感じさせる穏やかな空気をまとっていたという。現在でも「NHKオンデマンド」などで語り継がれる名シーンの数々は、彼らだからこそ到達できた表現の境地と言えるだろう。相手が重圧と戦っている姿を誰よりも理解しているからこそ、背中を支え合える絆がそこにはあった。