長年、ネット上では「政財界の大物」「有名映画監督」といった推測が飛び交っていた。しかし、長年彼女の家族を知る舞台関係者は語る。「お父様は表舞台に出るタレントではありません。建築設計と舞台空間の音響デザインを手がける、筋金入りの空間デザイナーです」。若かりし頃は海外の造形スタジオで研鑽を積み、帰国後は国内の大型劇場やコンサートホールの音響設計に携わってきたという。芸能界と完全に無縁だったわけではなく、表現者たちの「器」を作る裏方として第一線で活躍してきた職人だったのだ。
「とにかくディテールへのこだわりが凄まじい人です」と語るのは、父親と仕事を行った経験を持つ舞台制作者だ。「壁の材質一枚で音がどう跳ね返るか、照明の陰影が人間の感情にどう影響するかを妥協なく突き詰める。結希さんが役に没入する際に見せる異常なまでの集中力は、間違いなく父親譲りの職人質でしょう」。噂されていた医療関係者や実業家という説は事実無根であり、実際には表現の真髄を知り尽くした技術者・アーキテクトであったことが明かされた。