真鍋昌平の金字塔である『闇金ウシジマくん』でも、欲望に狂った人間たちが容赦なく社会から退場させられる悲惨な運命が描かれてきた。しかし、『九条の大罪』におけるアプローチは、単なる転落劇にとどまらず、法制度の矛盾や倫理の境界線をより深く掘り下げている点で異彩を放つ。
『ウシジマくん』時代から培われた圧巻の人間観察と容赦のない現実描写は、本作でも健在だ。キャラクターの死や退場が単なるショック療法ではなく、物語全体のサスペンス度を高め、現代社会の歪みを浮き彫りにするための緻密な計算に基づいていることは疑いようがない。