ネット上の防虫ノウハウには、一部危険な誤解や効果の薄い迷信が拡散されています。その最たるものが「配管カバーの内部や室外機に殺虫スプレーを直接吹きかける」という手法です。
市販のゴキブリ用殺虫スプレーに含まれる油分や高圧ガス、溶剤成分は、配管を保護する断熱材(発泡ポリエチレン)やプラスチック製化粧カバー、室外機の電子基板を劣化・腐食させる恐れがあります。最悪の場合、室外機のファンモーターの火花に引火する事故や、吹きかけた薬剤の刺激臭がスリーブ穴の隙間から室内に充満する健康被害を引き起こします。
また、「室外機本体のファンガードから虫が入る」という説も過大解釈です。室外機の内部と室内機の空気循環ルートは、完全に金属パイプ(冷媒配管)で密閉されており、室外機の中から虫が室内へ入る構造にはなっていません。室外機周辺で対策すべきは、機械そのものではなく、機械の真裏を通るドレンホースと壁穴の2点のみであることを正しく認識する必要があります。