実は全く別物?厚揚げと油揚げの違いとは!製法・栄養・使い分けの真相

実は全く別物?厚揚げと油揚げの違いとは!製法・栄養・使い分けの真相

実は全く別物?厚揚げと油揚げの違いとは!製法・栄養・使い分けの真相に関する基本知識をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

厚揚げと油揚げの最大の違いは、「内部に生の豆腐の状態が残っているかどうか」という点に集約されます。同じ大豆加工品でありながら、口に含んだときのテクスチャーや加熱調理時の挙動が根本から異なるのは、製造現場における揚げ時間の長さと油の温度設定に理由があります。

豆腐加工品の製法と中身の違いを紐解くと、豆腐職人の緻密な火入れ技術が見えてきます。厚揚げは、しっかりと水切りした木綿豆腐(または絹ごし豆腐)を約180℃〜200℃の高温油で短時間揚げて作られます。表面に香ばしいキツネ色の油膜(揚げ皮)を形成させつつ、中心部には水分をたっぷり含んだ「豆腐そのものの滑らかさ」を残します。これが、厚揚げが別名「生揚げ(なまあげ)」と呼ばれる確固たる理由です。「中が生のまま残っている揚げ豆腐」だから生揚げと命名された歴史的背景があります。

一方で油揚げは、極限まで薄く切った専用の豆腐を用い、「低温(約110℃〜120℃)でじっくり伸ばしながら揚げた後、高温(約180℃〜200℃)で一気に膨らませる」という二度揚げ製法を採用しています。この段階的な加熱により、豆腐内部の水分が水蒸気となって抜け、中がふっくらとしたスポンジ状・袋状の空洞に仕上がります。西日本を中心に「薄揚げ(うすあげ)」と呼ばれるのは、厚揚げに対して薄く仕上げられている対比から定着した呼び名であり、油揚げと薄揚げは基本的に同一の食品を指しています。

なお、ベースとなる木綿豆腐と絹ごし豆腐の原材料の違いにも触れておく必要があります。どちらも大豆と凝固剤(にがり等)から作られますが、木綿豆腐は豆乳に凝固剤を加えて一度固めた後、崩しながら圧搾して水分を抜くため、タンパク質とカルシウムが凝縮しています。絹ごし豆腐は濃い豆乳をそのまま均一に固めるため、水分が多く滑らかな舌触りになります。厚揚げの多くは崩れにくい木綿豆腐から作られますが、近年は技術革新により「絹ごし厚揚げ」も広く流通し、とろけるような食感のバリエーションが選べるようになっています。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。