たびたび持ち上がる「猫は液体」説は本当?科学が証明した衝撃の真相

たびたび持ち上がる「猫は液体」説は本当?科学が証明した衝撃の真相

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この日常的な疑問に対して、物理学の観点から決定的な学術アプローチを試みたのが、フランス・パリ・ディドロ大学の物理学者マーク・アントワーヌ・ファルダン(Marc-Antoine Fardin)博士です。

ファルダン博士は2014年、物質の変形や流動を扱う物理学分野である流体力学とレオロジー(Rheology)の手法を用い、「猫のレオロジーについて(On the Rheology of Cats)」と題した論文を学術誌『Rheology Bulletin』に発表しました。この研究は世界的な注目を集め、2017年にイグノーベル物理学賞を受賞する快挙を成し遂げました。

論文の核心となるのが、物質が固体として振る舞うか液体として振る舞うかを定義する無次元数「デボラ数(Deborah number, De)」の計算です。

デボラ数は「物質の変形緩和時間(元の形に戻ろうとする時間)」を「観察時間」で割った数値で表されます。観察時間が十分に長い場合、デボラ数は1未満となり、物質は外部から加わった力に応じて形状を変える「流体(液体)」として振る舞います。ファルダン博士は、猫がボウルに入ってリラックスし、容器の形状に合わせて体を変形させる緩和時間(数分から数十分)を測定。観察時間がそれを超える場合、物理学の厳密な定義において「猫は液体としてモデル化できる」という科学的根拠を提示しました。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。