SNSやレビューサイト、大手掲示板等で交わされる読者のリアルな声を分析すると、世代ごとに明確な受容パターンの違いが浮かび上がります。
昭和・平成期にリアルタイムで学研の学習まんがに触れた50代〜60代からは、「織田信長が比叡山を焼き討ちにする場面の形相が夢に出てきた」「歴史を綺麗事ではなく血生臭い闘争として教えてくれた唯一の先生」といった、強烈な体験記憶に基づく深い敬意が寄せられています。
一方、近年電子書籍やサブカルチャー特集をきっかけに作品に触れた20代〜30代のデジタル世代からは、「現代の商業漫画ではコンプライアンス的に描けない倫理観の揺らぎが凄い」「救いのないオチが逆に新鮮で、ブラックユーモアの切れ味が抜群」といった、純粋なストーリーテリングと尖った表現力への驚きが目立ちます。時代が求める「無菌化された表現」に対するアンチテーゼとして、ムロタニ作品の剥き出しの熱量が再評価されているのです。