インターネット上の動画配信やSNSでは、「ブレーカーを落として作業すれば資格がなくても簡単」「自分専用の部屋だから自己責任」と誤った認識でDIYを紹介する投稿が見受けられます。しかし、このような無資格工事の罰則とリスクは極めて重く、決して見過ごすことはできません。
法的な観点では、電気工事士法第14条に基づき、無資格で電気工事を行った者には「3万円以下の罰金、または3ヶ月以下の懲役」という刑事罰が科される可能性があります。これは単なる行政指導ではなく前科となり得る明確な違法行為です。
さらに深刻なのは実害リスクです。電線の被覆を剥く際に芯線を傷つけたり、端子への差し込み深さが不足して接触不良を起こしたりすると、通電時に異常発熱が生じます。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)等の報告でも、配線器具の不完全な接続によるトラッキング現象やジュール熱の蓄積が原因となる天井裏火災が確認されています。
万が一個人の違法工事が原因で火災事故が発生した場合、消防署および警察の現場検証で原因が究明されます。その結果、重大な過失および法令違反と認定されれば、火災保険の保険金が一切支払われないリスクを背負うことになります。数千円の工事費を浮かせようとした結果、数千万円単位の損害賠償や生活基盤の喪失を招く事態は絶対に避けなければなりません。