にじみ絵が生み出す有機的な色斑は、自然界の花弁や風景の表現と驚くほど親和性があります。年間を通じて保育室を彩る代表的なアレンジアイデアを紹介します。
6月の風物詩:雨露に濡れる「あじさい」
水彩絵の具の青・紫・ピンク・薄緑を準備し、障子紙を小さな正方形(5cm四方程度)にカットしておきます。紙を四つ折りにして角を絵の具水に浸す「折り染め」の手法と、広げてからのたらし込みを併用します。乾いた花びらを少しずつ重ねて台紙に貼り付け、クレヨンで描いたカタツムリや雨粒と組み合わせることで、奥行きのある梅雨の壁面が完成します。
7〜8月の主役:みずみずしい「朝顔」
丸型のコーヒーフィルターの特性が最も生きる題材です。フィルターの中央を少し残し、外周に向けて赤紫や藍色の水性ペンで放射状に線を描きます。中央部分を指でつまんで折りたたみ、先端を水を入れた紙コップの底に数秒浸すだけで、毛細管現象によってインクが一気に花弁の形に広がります。乾いた後に中央へ黄色の丸シールを貼り、緑のモールで作ったツルを添えれば、立体感あふれる朝顔の鉢植えが出来上がります。
秋・冬の情景:紅葉のグラデーションと聖夜のステンドグラス
秋には黄色・橙色・朱色の絵の具を用いて障子紙を染め上げ、もみじやイチョウの葉の形状に型抜きします。冬には、黒い画用紙を切り抜いて作った窓枠の裏から、青や紫で染めた半透明のにじみ絵障子紙を貼り合わせることで、教会を思わせる幻想的なステンドグラス風モビールへと変身します。