人気絶頂を極めたコンビがなぜ活動にピリオドを打ったのか、ネット上では長年にわたり様々な憶測が飛び交ってきました。しかし、関係者の証言や当時のインタビュー資料を精査すると、そこには「お笑いタレント」という枠組みを超えた表現者としての葛藤と挑戦がありました。
決定的な解散理由は、舞台演劇の作・演出に人生を懸けたいという越川大介の強い情熱と、個別の芸能活動を模索する藤井一男との将来像の分岐です。テレビのバラエティ番組では、短い尺で即効性のある笑いが求められます。一方で、越川はより深く物語を紡ぎ出す演劇表現への回帰を志向し、劇団の旗揚げを決意しました。泥沼の金銭トラブルや致命的な不仲ではなく、お互いのクリエイティブな志向を尊重した結果としての発展的解消でした。
越川大介は解散後、演劇ユニット「劇団DOGA DOGA plus(ドガドガプラス)」を立ち上げ、浅草東洋館などを拠点にエネルギッシュな舞台作品を次々と発表。日本の古典や歌舞伎の要素にロックやエログロナンセンスを織り交ぜた唯一無二のエンターテインメント劇は、演劇ファンから極めて高い評価を獲得しています。