8代高砂親方の指導手腕が最も試され、同時にその真価を世に知らしめたのが、看板力士である元大関・朝乃山広暉との師弟関係です。
2026年、朝乃山は新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン違反により、6場所出場停止という極めて重い処分を受けました。大関の地位を失い、番付は三段目の底まで急降下。相撲界からの引退すら囁かれる絶望的な状況に直面しました。
当時、部屋を継承して間もなかった8代親方は、メディアの厳しい追及や世間の逆風を一手に引き受けながら、朝乃山に対して「逃げずにすべてを受け止め、土俵の上で信頼を取り戻すしかない」と諭し続けました。処分期間中、稽古場で黙々と四股やすり足を繰り返す弟子の姿を親方は一切見捨てることなく、毎日土俵脇で見守り、徹底した基礎の再構築に付き合ったと関係者は証言しています。
本場所への復帰以降、朝乃山は圧倒的な相撲で勝ち上がり、三役への復帰を果たしました。2026年から2026年にかけて度重なる膝の負傷などの試練に見舞われながらも、再び土俵で力強い相撲を見せている背景には、「師匠をもう一度喜ばせたい」という朝乃山の強い執念と、親方の温かくもブレない支援体制があります。