2016年、阪神タイガースの監督に就任した彼が掲げたスローガンは「超変革」だった。
ベテラン優遇の風潮を叩き壊し、実績のない若手を積極的にスタメンへと抜擢した。当時は「早急すぎる」「勝負を捨てている」といった苛烈な批判の矢面に立たされた。しかし、彼が血を流しながら痛みに耐え、辛抱強く起用し続けた若手たちが、のちの阪神の黄金期を支える骨格となったことは歴史が証明している。目先の勝利にとらわれず、組織の構造そのものを変えようとしたあの3年間。それは、金本という男が背負ったもう一つの「過酷なフルイニング」だったのかもしれない。