2023年シーズン、阪神タイガースが38年ぶりの日本一に輝く歓喜の輪の裏で、北條史也は一度も一軍出場を果たせないまま戦力外通告を受けました。高校時代からスター街道を歩んできた男の退団は、多くの虎党に衝撃を与えました。
退団の最大の要因となったのは、度重なる左肩の脱臼・亜脱臼をはじめとする故障の連鎖です。2018年には打率.322を記録しながらシーズン終盤に左肩を脱臼。2021年にも再び左肩を手術するなど、レギュラー獲りの絶好機に怪我に泣かされ続けました。さらに2023年に就任した岡田彰布監督の戦力構想において、二遊間の固定(中野拓夢・木浪聖也)が進んだことで出場機会が完全に失われたことが決定打となりました。
最高年俸2,800万円を記録した全盛期から徐々に減額を余儀なくされたものの、北條は腐ることなく二軍で若手の手本としてバットを振り続け、その姿勢が現在の三菱重工Eastでの信頼獲得へと繋がっています。