AndroidやWindows PCと異なり、App Storeで配信されているいわゆる「セキュリティ対策アプリ」には、端末全体をスキャンしてウイルスを駆除する機能はありません。これはiOSの厳格なプライバシー保護仕様により、あるアプリが別のアプリの内部領域やOSの根幹ファイルにアクセスすることが禁止されているためです。
では、セキュリティ対策アプリを導入する意味はまったくないのでしょうか。現代におけるセキュリティソフトの役割は、以下のように変化しています。
市販セキュリティアプリが役立つ領域
近年のセキュリティアプリは、ウイルススキャンではなく「危険なWebサイトへのアクセスブロック(フィッシング対策)」「危険な公衆Wi-Fi利用時の自動VPN暗号化」「迷惑電話やSMSのフィルタリング」を主目的として設計されています。フィッシング詐欺メールのリンクを誤って踏んでしまう不安がある方や、カフェや駅の無料Wi-Fiを頻繁に利用する方にとっては、導入する実用的な価値があります。
最も効果的なセキュリティ対策は「最新iOSへの更新」
外部アプリに頼る以上に重要なのは、Appleが定期的に配信している最新のセキュリティパッチを迅速に適用することです。高度なサイバー攻撃の多くは、OSの既知の脆弱性(セキュリティホール)を突いて実行されます。
「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」を開き、「自動アップデート」の「iOSアップデート」「セキュリティ対応とシステムファイル」が両方ともオンになっていることを確認してください。アップデートを放置せず常に最新状態を維持することが、あらゆる攻撃に対する最大の防御策となります。