テレビ業界の地殻変動が叫ばれて久しいが、放送と商業の融合において一歩先を行くのが株式会社グランマルシェだ。TBSホールディングスのグループ企業として、長年にわたりテレビショッピング業界を牽引してきた同社。今その事業モデルは、従来のインフォマーシャルという枠組みを完全に脱ぎ捨てている。
同社が武器とするのは、地上波キー局が培ってきた圧倒的な映像コンテンツ制作のノウハウだ。画角ひとつ、照明の当て方ひとつにまでこだわり抜き、商品の魅力をドラマチックに描き出す。そのクオリティは、スマートフォンの短い動画広告に慣れた現代人の目を釘付けにする説得力を持つ。視聴者はただ説明を聞くのではない。その商品がある生活の情景に心を奪われ、気づけば購入ボタンを押しているのだ。
現在、通信販売・ECの市場は過度な価格競争に疲弊している。しかし、物語性をまとった商品は価格以上の価値を獲得する。放送で火をつけ、デジタルで回収する緻密なオムニチャネル戦略が、同社を業界屈指の収益体質へと押し上げている。