一般女性の標準的な体脂肪率が20〜28%とされる中、女子フィジーク選手は大会当日、体脂肪率8〜12%前後という極限状態まで絞り込みます。この驚異的なビフォーアフターを可能にしているのが、数ヶ月間にわたるシビアな減量メニューです。
トップ選手が実践する食事制限の基本は、単なる絶食ではなく「除脂肪体重(LBM)を極力落とさずに脂肪のみを削ぎ落とす」高度な計算に基づいています。
- 主食(炭水化物):白米、玄米、オートミール、サツマイモをトレーニング時間に合わせて精密に配分。減量終盤にはカーボサイクル(高炭水化物日と低炭水化物日を交互に設ける手法)を採用。
- 主菜(タンパク質):皮なし鶏胸肉、タラやマグロ赤身などの白身・赤身魚、牛ヒレ肉、卵白。1日に体重×2.0〜2.5g相当を4〜6回に小分けして摂取。
- 脂質:MCTオイル、オメガ3脂肪酸(EPA/DHA)、少量のアーモンドなど良質な脂質に限定し、1日の総脂質量を極限までコントロール。
- 野菜・微量栄養素:ブロッコリー、アスパラガス、キノコ類、海藻類で食物繊維とミネラルを補給し、消化器系のコンディションを維持。
大会数日前からは「カーボディプリート(糖質枯渇)」と「カーボアップ(糖質充填)」、さらには細胞内液と外液のバランスを整える「水分・塩分調整(ウォーターローディング)」という極めて高度なコンディショニング技術が施されます。ステージ上でのパリッとした皮膚感は、こうした緻密な生化学的アプローチの賜物です。