中骨まで噛み砕けるカレイの唐揚げを作る絶対条件は、「低温での徹底脱水」と「高温での水蒸気爆破」を分ける二度揚げのプロセスです。一度の加熱で中骨まで火を通そうとすると、身から旨味エキスが全て抜け落ちてパサパサになってしまいます。2段階の油温コントロールによって、身のふっくら感と骨のクリスピー感を完璧に両立させることが可能です。
まず1回目の揚げ工程では、油温を150〜160℃の弱中温に設定します。ここで8〜10分間(小カレイの場合は約6〜7分)、泡が静かになるまでじっくりと時間をかけて揚げていきます。この低温調理の目的は、身を硬化させずに骨の内部にある結合水を蒸発させる「乾燥工程」です。一度バットに引き上げ、余熱で3〜5分休ませることで、骨の中心部に残った水分が表面へと拡散していきます。
仕上げとなる2回目の揚げ工程では、油温を一気に180〜185℃の高温へと引き上げます。休ませたカレイを投入し、1分30秒〜2分間、表面の水分を一気に飛ばします。高温の油に触れた瞬間、残留水分が爆発的に蒸発して骨内部に無数の微小気泡が形成され、あの小気味よい「バリバリ、サクサク」とした骨せんべい食感が完成します。