2024年後半の気候特性を読み解く上で欠かせないのが、海洋と大気の連動メカニズムであるラニーニャ現象影響です。気象庁のエルニーニョ監視速報において、秋から冬にかけてペルー沖の海面水温が基準値より低いラニーニャ傾向が示されていました。
ラニーニャ現象が発生すると、太平洋西部のインドネシア付近で対流活動が活発化し、日本付近では偏西風が蛇行しやすくなります。この蛇行により、初秋は太平洋高気圧が北へ張り出して記録的な残暑をもたらす一方、晩秋から冬にかけてはシベリア高気圧が発達しやすくなり、日本列島へ一気に強い寒気が引き込まれる構造が形成されます。
気象専門各社による2024年寒波予想でも警戒されていた通り、11月下旬以降は「西高東低」の冬型気圧配置が断続的に強まりました。これにより、平年並みかそれ以上の強い寒気が北日本から東日本へ一気に南下し、日本海側での早期の降雪や、太平洋側での急激な乾燥・冷え込みをもたらす主因となりました。「秋が極端に短く、夏から冬へ直行した」と感じられた背景には、こうした地球規模の大気循環の偏りが存在していたのです。