Q1:聖海上人は実在した人物ですか?どのような身分だったのでしょうか?
A1:聖海上人は実在の僧侶です。東寺(教王護国寺)の僧で、絵仏師としても高名だった「聖海」であるとする説が有力です。高名な宗教者であり芸術肌の知識人だったからこそ、兼好法師は「そんな身分の高い立派な上人であっても、こんな滑稽な勘違いをしてしまう」という落差の面白さを描いています。
Q2:「しだのなにがし」とは誰のことですか?
A2:「志田の某(なにがし)」という意味で、当時丹波国に所領を持っていた志田氏の一族の人物を指します。兼好法師が「とかや(〜とかいう)」と曖昧にぼかして書いているのは、個人の名前を正確に記録することよりも、舞台設定を簡潔に説明することを意図していたためです。
Q3:なぜ獅子と狛犬は現在のように前を向いているのが一般的なのですか?
A3:獅子・狛犬は古代オリエントや中国から伝来した神獣であり、仏法や神社の聖域を守護する「門番」の役割を持っています。外から侵入しようとする邪悪な魔や災いを見張り、退散させるために、参道や外(参拝者)を向いて一対で配置されるのが本来の決まりです。後ろや外を向いていては門番の役割を果たせないため、子どものいたずらだと知った神官はすぐに直したのです。