当時の制作現場は、まさに前例のない手探りの連続だった。声優として既に多忙を極めていた高山みなみが、音楽ユニット「TWO-MIX」のフロントマンとしてマイクの前に立った時、周囲の期待とプレッシャーは想像を絶するものだったという。後年のインタビューで高山自身が振り返るように、楽曲のボーカル録音は極限の集中状態で行われた。シンセサイザーの高速打込みビートに、伸びやかで力強いヴォーカルを乗せる作業は、当時のアナログとデジタルの端境期において極めて挑戦的なアプローチだったのだ。
「JUST COMMUNICATION」のサビに込められた疾走感は、緻密に計算されたメロディラインと、高山の圧倒的な表現力が見事に合致した結果生み出された。キングレコードのスタジオで深夜まで繰り返された試行錯誤。それは単にアニメのタイアップ曲を作るという枠組みを超え、新たな音楽的アイデンティティを確立するための闘いでもあった。独占取材によって明かされたこの誕生秘話は、熱狂的なファンにとって長年の疑問を氷解させる貴重なピースとなっている。