戦後の復興期から高度経済成長期にかけ、大社制度と民衆信仰の関わりは大きく変化した。NHKアーカイブスに残された昭和中期の映像資料を紐解くと、地方の有力神社が大社へと改称する際の祝祭ムードや、それに伴う地域振興の熱気が生々しく記録されている。
社号の変更は単なる看板の掛け替えではなかった。敗戦によって国家の後ろ盾を失った神社が、地域コミュニティや全国の崇敬者との絆を再定義し、自立した宗教法人として威厳を取り戻すための不屈の宣言でもあったのだ。現在、全国に大社を冠する神社は20数社ほど存在するが、その一つひとつが激動の近代史を乗り越えてきた生きた証人と言える。