大魔王デスタムーアを打ち倒した後のエンディングにおいて、物語は静かな、しかし回避不能な別れを提示します。狭間の世界の崩壊とともに、夢の世界と現実の世界は本来のあり方へと戻り、両者の交わりは遮断されます。
この世界の分離に伴い、夢の世界に存在していたライフコッドや住人たちは、現実世界の視界から消失します。これがいわゆる「ターニアが消える」現象の構造的理由です。ただし、現実世界(下の世界)のターニア自身が消滅したわけではありません。彼女は現実のライフコッドで、自らの足で生きていく現実へと踏み出しています。
エンディングの祝宴において、レイドック城で王太子としての公務と歓迎を受ける主人公の傍らに、ターニアの姿はありません。彼女は山奥の素朴な村に留まり、二度と身分違いの王子と一つ屋根の下で暮らすことは叶わないのです。幻の日常が解け、それぞれの現実を生きるという結末は、シリーズ屈指のビターな余韻を残しました。