本作の歌詞が持つ普遍的な説得力は、作詞を手掛けた秋元康氏の緻密な心理描写と比喩表現にあります。ドラマのモデルとなった実業家・広岡浅子の座右の銘「九転十起」の精神をベースにしつつも、あえて激動のサクセスストーリーを誇示するのではなく、誰しもが抱える日常の葛藤に寄り添う構成がとられました。
特に多くのリスナーの涙を誘ったのが、以下のフレーズです。
「飛んで行った 距離を競うより どう飛んだか どこを飛んだのか それが 一番 大切なんだ」
現代社会における過度な競争や、数値・結果ばかりを求められるプレッシャーに対し、この歌詞は「生きるプロセスそのものの尊さ」を肯定しています。心理学的な観点からも、他者比較(社会的比較)から自己基準へのシフトを促すメッセージとして機能しており、老若男女を問わず自己肯定感を再獲得させる心理的効果を生み出しました。
当初はシングル『唇にBe My Baby』のカップリング曲という立ち位置でしたが、ドラマの高視聴率(期間平均視聴率23.5%を記録)とともに社会現象化。2016年のNHK紅白歌合戦では、視聴者投票による「夢の紅白選抜」企画で山本彩が堂々の1位を獲得し、生放送のステージでセンターとして本曲を熱唱する劇的なストーリーへと結実しました。