ドラマ『女王の教室』が他の学園ドラマと決定的に異なっていたのは、子役オーディションにおいて「演技経験の浅いフレッシュさ」ではなく、「大人の俳優と対等に渡り合える圧倒的な感情表現力」が求められた点です。過酷な現場を乗り越えた主要メンバーは、現在もエンターテインメント界を牽引する中核として目覚ましい足跡を残しています。
主人公・神田和美役を演じた志田未来は、本作での屈託のない笑顔と涙の熱演で一躍天才子役として脚光を浴びました。翌年の『14才の母』で社会現象を巻き起こした後は、着実にキャリアを積み重ね、2018年9月に一般男性との結婚を公表。30代を迎えた現在も、シリアスからコメディまで幅広い役柄をこなす唯一無二のバイプレイヤー・主演女優として、映画やドラマ、舞台で確固たる地位を築いています。
成績優秀で孤高の少女・進藤ひかる役を演じた福田麻由子は、卓越した知性と透明感あふれる演技で多くのクリエイターを魅了しました。大学進学後も舞台や映画を中心に出演を続けていましたが、2022年末に所属事務所を離れ、一時的な休養とニュージーランドへの語学留学を発表。自分自身の人生と表現のあり方を問い直す充電期間を経て、現在は文筆やインディペンデント作品など、商業主義に縛られない独自のペースで表現活動を再開しています。
また、本作出身者の中で最も目覚ましい飛躍を遂げた一人が、いじめグループに加担する複雑な生徒・田中文代役を演じた伊藤沙莉です。ハスキーボイスと抜群の間合いを生かした確かな演技力で下積みを経てブレイクを果たし、NHK連続テレビ小説のヒロインを務めるなど国民的人気女優へと登り詰めました。映画賞の主演女優賞を総なめにするなど、日本映画界に欠かせない存在となっています。
お調子者ながら心優しい相棒・真鍋由介役を好演した松川尚瑠輝は、スターダストプロモーションに所属し続け、数多くの刑事ドラマや大河ドラマに出演。2023年には一般女性との結婚を報告し、公私ともに充実した生活を送りながら、作品のリアリティを底上げする名バイプレイヤーとして信頼を集めています。いじめの中心人物・島田マリ役を演じた梶原ひかりも、園子温監督作品『冷たい熱帯魚』をはじめとするエッジの効いた作品で強烈な存在感を放ち、実力派の個性派女優として活躍中です。