今作の立ち上げにおいて主導的な役割を果たしたのは、日本最高峰の映画会社である東宝と、数々の世界的ヒット作を世に送り出してきたワーナー・ブラザースの共同出資による国際共同プロデュース体制だ。従来の日米合作にありがちな安易なエキゾチシズムの消費を一切排除し、完全にフラットな視点で双方の強みを融合させる試みがなされている。
監督を務めるのは、サイコロジカル・サスペンスの分野で独自の地位を築いてきた新鋭監督だが、そのバックボーンには巨匠クリストファー・ノーランからの強い影響と直接のアドバイスが存在するという。ノーラン監督が過去の作品で証明した「時間を彫刻するような映像美」のスピリットを継承しつつ、東宝が誇る圧倒的なロケーション撮影技術と精密なセット造形が融合した画面作りは、映像制作のクオリティを新たな次元へと引き上げている。