座布団運びの仕事は、一見すると座布団を運ぶだけの単純作業に見える。しかし、その実態は極めて高度な間(ま)の計算と空間把握が求められる職人技だ。大喜利の答えが爆笑を生んだ瞬間に滑り込み、余韻を残したまま座布団を重ねる。この絶妙な間隔が乱れると、スタジオの熱気は冷めてしまう。
さらに、1枚数キログラムもある重い座布団を10枚近く積み上げ、崩さずに運ぶ腕力とバランス感覚も欠かせない。歴代の担当者たちは、舞台上のカメラアングルや回答者の体勢まで瞬時に判断し、完璧なポジション取りを行ってきた。彼らの無駄のない動きがあってこそ、テンポの良い爆笑劇が成立しているのだ。