テレビシリーズにとどまらず、スクリーンでも圧倒的な存在感を示したのが『映画 はなかっぱ 花さけ!パッカ〜ん 蝶の国の大冒険』だ。アニメーション制作を手掛けたのは、数々のヒット作を世に送り出してきた名門スタジオのOLM。劇中での躍動感あふれるアクションと繊細な背景美術は、当時の日本のアニメーション産業における最高峰の映像美を提示した。
映画版で試みられた表現技法は、後のテレビシリーズにおける表現の幅を広げる大きな転機となった。特に光と影のコントラストや、キャラクターが見せる情感豊かな表情の変化は、子供向けアニメの枠組みを超えた芸術性を獲得している。きつねをはじめとするキャラクターたちの動き一つひとつに、制作陣の並々ならぬ熱量と職人技が宿っているのだ。