伝統的な郷土料理の探求と並行して、世界のガストロノミー界を揺るがしているのが「モダン・インディアン」と呼ばれる革命だ。その先駆者であり、国際的な評価を決定づけたのがシェフのガガン・アナンド氏である。バンコクに開店した彼のレストランは、「アジアのベストレストラン50」で何度も首位を獲得し、世界中の美食家を震撼させた。
彼らの革新的な取り組みは、Netflixのドキュメンタリー番組『シェフのテーブル』でも大きく取り上げられ、世界中の視聴者に鮮烈なインパクトを与えた。分子ガストロノミーの手法を取り入れ、伝統的なスパイスの構成要素を現代的なアートへと昇華させる試みは、日本の料理人たちにも多大な影響を与えている。Netflixなどを通じて最新の食文化情報に触れた若いシェフたちが、伝統の枠にとらわれない斬新なカレーやスパイスディナーを提供する穴場店を日本各地でオープンさせているのは、実に刺激的な現象だ。