弘法大師は生きている?高野山奥之院「1200年の祈り」と参拝の極意

弘法大師は生きている?高野山奥之院「1200年の祈り」と参拝の極意

弘法大師は生きている?高野山奥之院「1200年の祈り」と参拝の極意とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

参道を進むと現れる「御廟橋(ごびょうばし)」。36枚の橋板と全体を支える1枚を合わせて「金剛界三十七尊」を表すこの橋を渡ると、そこは真言密教における最澄純の聖域へと切り替わります。

御廟橋より先は、写真や動画の撮影、飲食、喫煙が固く禁止されています。単なるマナー違反にとどまらず、空海が今なお瞑想を続けている「居室」へ入ることを意味するためです。参拝者は橋の手前で襟を正し、帽子を脱ぎ、衣服を整えて合掌一礼してから足を踏み入れます。スマートフォンを取り出してレンズを向ける行為は、神聖な静寂を乱す行為として厳正に注意されます。

橋の手前を流れる玉川のほとりには、数々の仏像がずらりと並ぶ「水向地蔵(みずむけじぞう)」が鎮座しています。ここでは次のような古くからの参拝作法が受け継がれています。

  1. 御供所で供養したい故人や先祖の戒名・俗名を書いた「経木(きょうぎ・細長い卒塔婆)」を授かる。
  2. 水向地蔵の前に経木を納め、柄杓(ひしゃく)で玉川の清らかな水を汲む。
  3. 水を手向けながら静かに合掌し、故人の成仏と安らかな冥福を祈る。

清流のせせらぎとともに水を手向ける所作は、参拝者自身の心の澱を洗い流すような深い充足感をもたらしてくれます。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。