一口食べた瞬間に広がるのは、単なる辛さではない。本場中華の四川料理が持つ本格的なスパイスワークと、日本の出汁文化が見事に融合した重厚な味覚の小宇宙だ。毎朝自社工場で挽き直すという自家製花椒(ホアジャオ)は、柑橘類を思わせる爽やかな香気と、脳裏に直接響くような強烈な痺れをもたらす。
この痺れを受け止める特製タレは、醤油のコクと芝麻醤(チーマージャン)の芳醇な旨味が絶妙なバランスで計算し尽くされている。中細のストレート麺にタレとオイルが絡みつき、噛みしめるごとに溢れ出る旨味の濁流。食欲をどこまでも刺激するこの一杯は、まさに中毒性という言葉が相応しい。