今回、映像ファンの間で大きな反響を呼んでいるのが、制作を主導した伝説的スタジオTVCロンドンのアーカイブ保管庫から発見された未公開のメイキング資料だ。1980年代初頭のアナログアニメーション制作における苦闘の一端が、色あせた絵コンテやセル画の注記から生々しく伝わってくる。
当時、イギリスの公共放送局であるチャンネル4の開局記念作品として企画された本作は、徹底して手描きのアニメーション技法にこだわり抜かれた。数万枚に及ぶ色鉛筆のタッチを再現するため、セル画の表面に特殊な磨りガラス効果を施すなど、泥臭くも途途方もない試行錯誤が繰り返されていたという。流出したメモには、雪空を飛翔する空前絶後の浮遊感を演出するためのカメラワークの計算式や、色彩設計における試行錯誤の痕跡が克明に刻まれていた。