Q1:仕事でどうしても話さなければならない時、即効で声を出す裏技はありますか?
A1:医学的に「一瞬で元通りに治す魔法の裏技」は存在しません。どうしても直近で声を出す必要があるプロの現場などでは、耳鼻咽喉科でステロイド薬の短期間投与や吸入処置を行う医療的介入が唯一の手段です。ただしこれは炎症を一時的に力技で抑え込んでいるに過ぎず、無理に声を酷使すれば声帯粘膜下出血や恒久的なポリープ形成を招き、最悪の場合は選手生命を絶たれるリスクを伴います。
Q2:喉は全く痛くないのに、息が抜けるような声枯れが治りません。何の病気ですか?
A2:喉の痛みを伴わないスカスカとした気息性嗄声(息漏れ声)は、「反回神経麻痺」の典型症状です。声帯を動かす神経が麻痺し、息を吸う位置のまま声帯が固まって閉じなくなっている可能性が高いと考えられます。神経を圧迫している原因として、甲状腺腫瘍、肺がん、食道がん、大動脈瘤などの重大な疾患が潜んでいるケースがあるため、痛みがなくても放置せず、直ちに耳鼻咽喉科で喉頭ファイバースコープ検査を受けてください。
Q3:新型コロナに感染した後から声が枯れたまま戻りません。後遺症でしょうか?
A3:新型コロナウイルス感染症の罹患後、急性期の炎症自体は治まっているにもかかわらず嗄声や発声困難が数週間から数か月にわたり残存するケースは、正式な「コロナ後遺症(罹患後症状)」として多数報告されています。ウイルスによる迷走神経・喉頭神経への微小なダメージや、慢性上咽頭炎の残存が原因とされています。耳鼻咽喉科でのBスポット療法(上咽頭擦過療法)や漢方薬、音声リハビリによって段階的な改善が期待できます。