「ウエルシアやマツモトキヨシなどの巨大チェーンが深夜営業を縮小する中、なぜヤックスドラッグは多くの店舗で24時間営業を継続できるのか」という疑問は、流通業界でもしばしば議論の対象となります。その背景には、人件費高騰と人手不足に真っ向から向き合った独自の収益構造が存在します。
その最大の鍵を握るのが、レジ会計時に適用されるヤックスドラッグ深夜料金のシステムです。一般的に午後10時から翌朝にかけての時間帯は、商品代金に対して一定割合(通常5%〜10%程度)の深夜割増料金が加算されます。ファミリーレストランなどで導入されている深夜料金システムをドラッグストア小売にいち早く取り入れた形です。
この仕組みについて、一見すると消費者側の負担増に見えますが、実態は「店舗を閉めざるを得ない事態を防ぐための現実的な防衛策」として機能しています。深夜割増によって深夜帯スタッフの割増賃金や高騰する光熱費を賄うことで、赤字による営業時間の短縮や閉店を回避し、近隣住民に「いつでも開いている」という安心感を提供し続けることが可能になっています。
急な発熱、子どもの夜泣きによる冷却シートの不足、深夜の体調不良など、医療アクセスが制限される時間帯において、ヤックスドラッグ24時間営業店舗が明かりを灯し続けている価値は極めて高く、深夜料金を払ってでも利用したいという明確な需要と合致しています。