都内の高級住宅街やテレビ局周辺で時折語られるマツコデラックスのすっぴん目撃談には、共通する奇妙な特徴がある。それは「体格は間違いなく巨大なのに、威圧感や芸能人オーラが綺麗に消えている」という点だ。
居合わせた一般人の証言や、マツコデラックスのすっぴんに対するネットの反応を検証すると、「深夜のコンビニで黒いTシャツを着た大柄な男性がいて、後から報道を見てマツコさんだと知った」「タクシーに乗り込む姿を見たが、完全に熟練の職人風のおじさんで二度見した」といった声が目立つ。サインを求められたり騒がれたりすることが極めて少ないのは、本人が意図的に「気配を殺す」術を身につけているためだ。
このステルス性の背景には、マツコデラックスの普段の生活そのものの静寂さがある。著書や単独インタビューで本人が明かしている通り、休日は自宅から一歩も出ず、遮光カーテンを閉め切った部屋で動画配信やテレビを眺め、食事はすべてデリバリーで済ませるという隠遁生活を送っている。かつて20代後半に約2年間の引きこもり生活を経験したマツコにとって、外界との接触を完全に断ち切るこの時間こそが、激務で摩耗した精神をリセットするための不可侵のサンクチュアリなのである。