全4部構成で描かれた『龍馬伝』のフィナーレを飾る最終回「龍の魂」は、拡大版(73分)として放送されました。慶応3年(1867年)10月、徳川慶喜による大政奉還が成し遂げられ、日本が武士の世から近代国家へと大きく舵を切った直後の京都が舞台となります。
大政奉還の立役者となった坂本龍馬は、武力倒幕を目指す薩摩・長州の強硬派からも、幕府の権威回復を画策する旧幕府勢力からも命を狙われる危険な立場に置かれていました。龍馬は盟友である中岡慎太郎(上川隆也)とともに、京都・四条河原町の醤油商「近江屋」の2階に身を潜めながら、新政府の職制案「新官制候補者名簿(新官制書付)」の作成に没頭します。その名簿には自らの名を一切記さず、「世界の海援隊をやる」と未来への夢を無邪気に語っていました。
しかし、運命の11月15日(龍馬の33歳の誕生日)、静寂は破られます。十津川郷士を騙る刺客集団が近江屋を急襲。暗殺犯たちは音もなく階段を駆け上がり、無防備な龍馬と中岡に容赦なく刃を浴びせました。血飛沫が障子を染め、傷口から吹き出す鮮血と激しい息遣いの中、龍馬は倒れ込みながらも天井を見上げ、新たな日本の夜明けを夢見ながら静かに息を引き取ります。物語は、龍馬の遺志を胸に刻んだ岩崎弥太郎(香川照之)の慟哭とナレーションによって幕を閉じました。