勝新太郎が遺した数億円とも言われる巨額の借金を、バラエティ番組などで見せる明るい笑顔の裏で見事に完済した中村玉緒。その彼女が、生涯にわたって心を痛め、手塩にかけて守り続けたのが息子・鴈龍さんだった。
一時は飲食店経営などの事業を立ち上げる際にも、玉緒は陰になり日になり資金援助を惜しまなかった。周囲から「甘やかしすぎだ」との批判の声が上がっても、玉緒は一切弁明しなかった。事故の傷を抱え、世間の冷眼に晒され続ける息子に対し、母としてできる限りの愛を与え続けることこそが、己の使命だと信じて疑わなかったからだ。