食品類をひと通り揃えた後、自分用の旅の記憶や特別なパートナーへの贈り物として急浮上しているのが、石垣島かわいい伝統工芸・雑貨です。かつての観光土産にありがちだった「買って帰ったものの日常で使い道がない置物」とは異なり、現代のライフスタイルに自然に溶け込むモダンデザインの工芸品が続々と登場しています。
その代表格が、国の伝統的工芸品にも指定されている「八重山ミンサー」です。五つと四つの絣(かすり)模様が織り込まれた意匠には、「いつ(五つ)の世(四つ)までも、末永く幸せに」という女性から男性への深い愛の誓いが込められています。歴史ある「あざみ屋」のミンサー工芸館をはじめとする工房では、現代のインテリアに調和する藍色や生成り、鮮やかなテラコッタカラーのコースター、ブックカバー、キーケースが展開されており、その上質な質感とストーリー性に惹かれて購入する若年層が増加しています。
また、白保(しらほ)地区などで編まれる月桃(げっとう)の葉を用いたトレイやかご細工、石垣島の赤土や海をイメージした釉薬が美しい「やちむん(陶器)」の器も高い人気を誇ります。天然素材ならではの温もりと、使い込むほどに味わいを増す手仕事の風合いは、大量生産品には決して真似のできないパーソナルな価値を宿しています。