八王子まつりの核心部と言えるのが、市指定有形文化財に指定された見事な彫刻山車による八王子まつり 山車 ぶっつけです。「ぶっつけ」とは、すれ違う山車同士が正面から向き合い、囃子方(はやしかた)とおかめ・ひょっとこ・獅子などの踊り手が激しく囃子を競い合う伝統儀礼。相手のリズムに引き込まれず、自らの調べを吹き切った側が勝ちとされるこの攻防は、観客の歓声と提灯の灯りが相まって凄まじい緊張感と昂揚感を生み出します。
八王子の街は古くから「織物の街(織都)」として栄え、絹織物の集散地として莫大な富が蓄積されました。その経済力を背景に各町内が競うように名工を招いて建造した山車の数々は、まさに八王子まつり 歴史 伝統の象徴です。江戸末期から明治期にかけて制作された一本柱固定式や人形せり上げ式の山車は、動く美術館とも称されます。
さらに見逃せないのが、多摩地区屈指の重厚さを誇る八王子まつり 神輿渡御です。重さ約4トンを超える「千貫神輿」をはじめ、上地区の八坂神社、下地区の多賀神社の神輿が幾重もの担ぎ手によって威勢よく練り歩く姿は圧巻の一言。現場で神輿保存会の古老が語った「ただ神輿を担ぐのではない、地域の厄を払い、八王子の誇りを背負って歩くのだ」という言葉通り、街全体が一丸となって脈打つような熱気は他所では決して味わえません。