ネット上の掲示板やSNSでは、「大宮駅は東京駅に比べてコンパクトだから、乗り換え時間5分でも余裕で間に合う」という言説がまことしやかに語られています。しかし、この言説には重大な死角が存在します。
新幹線同士の乗り換えにおいて、大宮駅の3階ホームは中央の乗換階段を利用すれば数分で別ホームへ渡ることができます。しかし、これは「階段の真横に停車する号車に乗っていた場合」に限られます。例えば、東北新幹線「はやぶさ・こまち」の17両編成や、北陸新幹線「かがやき」の12両編成では、端の号車(1号車や16・17号車)からホーム中央のエスカレーター・階段まで歩くだけで100メートル以上の距離があります。ホーム上には乗降客が溢れており、歩行速度は確実に落ちます。端の号車から階段まで2〜3分、階段の昇降に1分、隣のホームへ移動して目的の号車まで歩くのに2〜3分を要するため、合計で6〜7分は容易に消費します。「5分あれば十分」という油断は、物理的な編成長を考慮していない危険な思い込みです。
また、エレベーターの利用に関しても注意が必要です。新幹線ホームと改札階を結ぶエレベーターは各ホームに設置されていますが、大型スーツケースを抱えたインバウンド旅行者や車いす・ベビーカー利用者が集中します。1基あたりの定員と昇降スピードの兼ね合いから、1〜2回待たされることは日常茶飯事です。エレベーター利用を前提とする場合は、公式標準時間の倍にあたる20分程度の乗り換えバッファを見込む必要があります。