噴上裕也という男の魅力を語る上で外せないのが、その徹底して洗練されたキャラクターデザインと、独特の人間関係です。
ビジュアル面では、両サイドを刈り上げて後頭部を逆三角形に整えた特徴的なヘアスタイル、額に走る2本の縦線、先端が二股に分かれた濃い眉毛、そして下顎に刻まれた「H☆S(Highway Starの略)」のタトゥーが強烈な個性を放ちます。衣装の細部にも徹底したこだわりが見られ、襟元の銅板には「Highway Star」、襟下のスカーフには英国の伝説的ロックバンド・Deep Purpleの楽曲に由来する「SpEED☆KinG」と「Highway」の文字が刻まれています。ベルトのバックルには右に「裕」、左に「迷」をあしらうなど、荒木飛呂彦氏のファッショナブルな意匠が凝縮されています。
また、彼の人間性を象徴するのが、病室に常に侍らせていた3人の女子高生ファン――アケミ(CV:古賀葵)、ヨシエ(CV:木村珠莉)、レイコ(CV:篠田みなみ)の存在です。
一見すると「取り巻きの女をはべらせるチャラ男」に見えますが、噴上裕也は彼女たちを決して使い捨ての遊び相手として扱っていません。病院で仗助の怒りを買った際も、彼女たちに危害が及ばないよう本気で庇い、彼女たちからも「裕ちゃん」と心底慕われています。暴走族のヘッドでありながら、自分に好意を寄せる女性たちには誠心誠意の愛情と敬意を持って接する――この「筋の通ったフェミニズムと義理堅さ」が、男性読者のみならず女性ファンからも圧倒的な支持を得る秘密です。