着ぐるみ恐怖症と密接な関係を持つとされるのが、いわゆる「ピエロ恐怖症(コウロフォビア)」である。どちらも「本物の顔が見えない存在」への恐怖という共通点を持つ。
精神分析の最新知見によれば、幼少期に強烈な驚きや圧迫感を体験した記憶が、潜在意識の奥底にトラウマとして刻み込まれる例が少なくない。巨大な着ぐるみに突然抱きしめられたり、逃げ場のない狭い場所で囲まれたりした経験が、大人になってからも「予測不能な脅威」として蘇るのだ。
仮面やペイントの下にある「本当の感情」が読み取れないという事実は、他者とのコミュニケーションにおいて強烈な不信感を生む。この恐怖の連鎖は、心理療法において過去の認知体験をほぐすことから解明が進められている。