踏んだり蹴ったりの意味と語源|泣き面に蜂との決定的な違いと敬語表現

踏んだり蹴ったりの意味と語源|泣き面に蜂との決定的な違いと敬語表現

踏んだり蹴ったりの意味と語源|泣き面に蜂との決定的な違いと敬語表現の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。

踏んだり蹴ったりの意味は、「立て続けにひどい目に遭うこと」や「散々な災難が重なること」を表す慣用句です。一方的な暴力や不運に晒され、弁解や抵抗の余地すらない過酷な状況を端的に描写しています。

踏んだり蹴ったりの漢字表記は、一般的に「踏んだり蹴ったり」と書きます。古文書や文芸作品では「蹈んだり蹴ったり」という漢字が充てられる例も見られますが、現代の公用文や一般表記では常用漢字の「踏」と「蹴」を用いた表記が標準的です。

言葉の成り立ちを探ると、踏んだり蹴ったりの語源・由来は、倒れた相手に対して「足で踏みつけ、さらに蹴り飛ばす」という容赦のない暴行の描写に端を発します。中世から近世にかけての狂言や歌舞伎、江戸時代の戯作文学などにおいて、一方的に打ちのめされる被害者の惨状を表す言い回しとして定着しました。

ここで注意すべきは、文法的な主客の構造です。「踏む」「蹴る」という能動的な動詞が並んでいるため、稀に「自分が相手を散々に打ち負かした」という意味で誤用する人が存在します。しかし、この言葉が指し示すのは常に「踏まれ、蹴られる被害者側の境遇」です。主語は常に災難を被った側になるという点は、正しく押さえておく必要があります。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。