管理者養成学校の代名詞とも言えるのが、静岡県にある富士宮本校で開催される「地獄の特訓」こと管理者養成コースです。受講生は入校と同時に外部との連絡を厳しく制限され、スマートフォンや時計などの私物はすべて預けることになります。朝6時の起床から夜遅くまでの自習まで、分刻みのスケジュールで行動を管理される過酷な環境です。
訓練の象徴として知られるのが、胸元につけられる多数の「白いリボン」です。これはクリアすべき課題の数を示しており、「行動力十か条」の暗唱、礼節、指示伝達、報告法などのテストに合格するごとに教官からリボンを外してもらえます。合格基準は極めて厳格で、審査官の前に直立不動で立ち、腹の底から声を張り上げて挑むものの、わずかな姿勢の乱れや滑舌の甘さで容赦なく「やり直し」を宣告されます。何度も不合格を突きつけられ、精神的に追い詰められて涙を流す受講生も珍しくありません。
さらに受講生を心理的・肉体的に極限まで追い込むのが、名物訓練として知られる「セールス烏(からす)」と「夜間行進」です。「セールス烏」では、人通りのある路上や衆人環視の場に立ち、羞恥心を完全に捨て去って大声で歌や課題文を熱唱・絶唱します。他人の目を気にするエゴや見栄を強制的に打破することが狙いです。そして合宿の終盤に待ち受けるのが、深夜から未明にかけて富士山麓の険しい道のりを踏破する「40km夜間行進」です。足に肉刺(まめ)を作り、疲労で意識が朦朧とする中、制限時間内の完歩を目指して歩き続けます。この極限状態を乗り越えた瞬間、受講生同士が肩を抱き合い、号泣しながら抱き合う姿が生まれる仕組みになっています。