長野電鉄の看板といえば、かつてJR東日本の成田エクスプレスとして活躍した2100系による「特急スノーモンキー」と、小田急電鉄のロマンスカーHiSEを継承した1000系による「特急ゆけむり」の2大特急だ。この両列車は同じ特急料金でありながら、車両構造と座席指定の運用が大きく異なる。
特急スノーモンキー時刻表を紐解くと、長野〜湯田中間の定期特急は1日あたり概ね平日8往復・土休日9〜10往復前後が設定されており、観光客のピークタイムに合わせて両形式が交互に運用されている。スノーモンキー編成の目玉は、1号車に設けられた個室指定席「Spa Saru Compartment」だ。4名まで利用可能なこのプライベート空間は、家族連れや少人数グループに絶大な人気を誇る。
対する「特急ゆけむり」の最大の魅力は、先頭車・最後尾に設けられた前面展望席だ。この展望スペースを含む指定席エリアについては、特急ゆけむり座席予約システム(長電公式ウェブ予約または主要駅窓口)を通じて事前にシートを確保する利用者が急増している。週末や紅葉期、スキーシーズンには発売直後に展望席最前列から埋まるため、早めの手配が欠かせない。
長野電鉄特急料金と停車駅の仕組みは非常に明快だ。特急料金は乗車距離にかかわらず一律100円(大人)という、全国の私鉄でも類を見ない安価な設定が維持されている。ただし、指定席や個室を利用する場合は、この基本特急料金に加えて所定の座席指定料金(指定席300円、スノーモンキー個室1室1,200円)が必要となる。停車駅は「A特急」「B特急」の種別により異なり、A特急は長野・権堂・須坂・小布施・信州中野・湯田中のみに停車、B特急はこれに加えて市役所前・本綿内・朝陽・信濃竹原などにも停車するため、所要時間に5〜8分程度の差が生じる点に注意したい。