中島歩のパーソナリティを語る上で、ネット検索において最も混同されやすいトピックが「柳原白蓮 家系図」と「国木田独歩の血縁」にまつわる誤解です。検索窓にこの2つのワードが並ぶため、「中島歩は柳原白蓮の子孫なのか?」と誤解している読者が少なくありません。
事実関係を整理すると、中島歩の血筋は明治の文豪・国木田独歩の玄孫(げんそん=ひ孫の子)です。母方の家系を遡ると国木田独歩に直結しており、彼自身が持つどこか文学的で憂いを帯びた知的な佇まいは、この正真正銘の文豪のDNAに由来しています。
では、なぜ「柳原白蓮」の名前が家系図の文脈で浮上するのでしょうか。その理由は、2014年のNHK連続テレビ小説『花子とアン』におけるキャスティングの妙にあります。中島歩が演じた宮本龍一というキャラクターは、実在の社会運動家・宮崎龍介がモデルでした。そして、劇中で宮本龍一と恋に落ち、情熱的な駆け落ち事件(白蓮事件)を起こす蓮子(仲間由紀恵)のモデルこそが、大正三美人の一人と称された歌人・柳原白蓮だったのです。
つまり、中島歩は「柳原白蓮の夫となる人物」をドラマで熱演した俳優であり、白蓮との間に血縁関係はありません。「国木田独歩の玄孫が、柳原白蓮の夫役を演じた」という数奇な巡り合わせが、ネット上で伝言ゲームのように歪められ、「中島歩は白蓮の家系図に連なる人間である」という誤った言説として定着してしまったのが真相です。